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片麻痺の肩の痛み症候群:入院患者に対する脳卒中リハビリテーション間の頻度と特徴
訳者:ボバース記念病院 古澤 啓一
片麻痺の肩の痛み症候群:
入院患者に対する脳卒中リハビリテーション間の頻度と特徴
目的:
異常な肩の物理的な診断兆候の頻度と自己報告の正確さを判断することによって片麻痺の肩の痛みの病態生理学を明らかにさせること
デザイン:
前向的開始のコホート
設定:
脳卒中リハビリテーションサービスをうける適性のある入院患者
参加者:
脳卒中リハビリテーションサービスを受けるために連続的な入院を許された人(N=46)
介入:
該当しない
主要評価項目:
ニアーテスト、スピードテスト、肩鎖関節剪断テスト、ロウテスト、敏感なポイントへの触診
結果:
参加者は脳卒中後平均18.9±14.1日の時点での記録をされた。肩屈曲、伸展または外転の弱さは対象者の94%で存在し、そして無視は29%で見つかった。痛みは自己報告によって39%に存在した。最も一般的な所見(それは身体検査操作の中で異常を伴うほとんどすべての人にみられた)は、上腕二頭筋腱の圧痛(54%)、続いて棘上筋の圧痛(48%)であった。ニアーサインは30%で陽性で、そのうち28%は上腕二頭筋腱の圧痛、棘上筋の圧痛、そしてニアーサインの3つ組を有していた。自己報告された痛みは無視のないそれらにおいてさえ検査操作において顕在化させた異常に対する不十分な予言者であった。
結論:
我々のデータでは発症初期の片麻痺の肩の痛みにおいて上腕骨の2つの垂直安定板、つまり上腕二頭筋の長頭と棘上筋が関与している。我々の結果もまた肩の痛みについての脳卒中リハビリテーションの入院患者への簡単な質問は、無視が無い場合でも臨床的なケアや研究目的において適切でないかもしれないことを示唆した。
キーワード:
脳血管障害、関節疾患、身体検査、リハビリテーション、肩、肩の痛み、脳卒中